直感は経験で磨く
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25才の若さで7冠達成という頂点を極め、常に将棋界のトップを走り続ける棋士・羽生善治。
今新たな境地で将棋に挑む羽生は、経験を積み重ねる中で培った“直感”や、勝負の流れを読む“大局観”などを生かして勝負することを心がける。
前日のモンド杯の記事。久々に筆もノってつらつらと長編モノを仕上げたのですが、あえなくクリミス(?)で全て消えてしまうというね。ノってる時ほど、頭で文章が出来る速度がタイプ速度を超越しているがため、長編だけど途中で下書き保存するのも忘れて書き続けるので、得てしてこういう事件が起こりがちなんですよねぇ~いやはや^^;
いつもはこういうのなっちゃった時はただただ虚脱感でいっぱいでフテ寝して終わるのですが、今回はミスったがお陰で良いこともありました
丁度同じ頃に鳳凰の部屋の執筆をしてらした瀬戸熊先生が、もはや朝方という時間ですが起きてらっしゃったらしく、悲しみに明け暮れる寂しい男のブログにコメントを残していってくれましたヽ(*'0'*)ツ
ただのイチファンに対してもこういった優しさを見せてくれる、やっぱ瀬戸熊プロは最高の人だじぇ~ヘ(゚∀゚*)ノ
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で、消えちゃった記事に関してですが、
南2局1本場。
今シリーズ好調・井出の先制リーチの前に、瀬戸熊プロはターツ外しの途中であった1sが切りきれず、現物の⑤p切り。ここで1sを勝負できていれば、宣言牌六mのピンフ高めタンヤオの6s一発ツモでアガりがあったと。
今シリーズの井出の好調を考えると、ターツ落としで落とし損ねてる無筋を一発目にいくのは怖すぎる。が、この半荘に関してはその局まで井出プロはまるで目立ってなかった。そして自分はこの半荘ここまで放銃もなく、本手こそ入って無いもののアガりもある。更にトップ目に立ってる佐々木プロのリーチに対しても追いかけリーチを放ち、ツモあがりで捲り合いを制している。それらを踏まえると、勝負して被せに行く手もあったのかな?と。
逆にこの半荘、被せにいったのが親の佐々木プロ。この半荘トップ目で、ラス目から受けたリーチ。放銃したら喜ぶのは周り全員で、リスクを冒すにはデメリットが大きいように思える状況。
が、佐々木プロはイッツードラドラのゴッパーあるものの、待ちはリーチの現物でもないペン3s待ちというチーテンを入れて、以後全部押し切ると。で、この局このシリーズ好調の井出プロから直撃をモノにする。
鳴いてなくても直ぐに門前で聴牌入ってたんですが、それだとアガり牌のラス3sが井出プロのところへ流れないのでアガりまでは無かったと。チーテン入れてでも井出プロのリーチに被せに行くというこの姿勢がモノにしたアガりといえよう。
南2局2本場、山井プロの選択。
5巡目、【四五六六八④⑤22355白】ツモ④p。(ドラは1s。)
メンツ手だとまぁ~345に伸びることだってあるかもしれないし、トイツ手でタンヤオチートイに仕上がるかもしれないこの手格好。ここまで中張牌を順調にひいてくるこのツモの感じからいっても、攻め屋なら絶対に白を切らないといけないと思われる。が、山井プロの選択はドラの1s受けリャンメンを決める2s切りで、白は残し。この白はこの半荘トップ目で好調さの見える親番・佐々木寿人プロの現物牌であった。
相手が好調者で自分はこの半荘もここまでしっくりきてない状況だから、好調者の親の現物は抱えておきたいっていう守りの思考、それは分かる。が、自分がこの半荘ここまで微妙な感じだったが、全く参加できてないわけでもなく、何かエラーしていたわけではないのなら、この局、この手牌、このツモのき方は勝負にいってみる局と判断すべきだったんではないだろうか?各局の結果だけで状態を判断すれば、やはりこの親相手に自分が前に出れるとは思いづらいかもしれないが、内容的に何か自分が致命的なエラーをしていないのであれば、自分の状態は“悪い”まではいってないと思われ、ここで勝負する局がきたと判断できたんじゃないかな~??
ここで白を切れてちゃんと戦えていた場合、
6巡目ツモ2sで打3s。
7巡目ツモ5sで打⑤pのタンヤオのカン七m待ち聴牌。
8巡目ツモ⑨pでツモ切り。
9巡目ツモ四mで打八mのタンヤオ一盃口のカン五m待ちに変化。
10巡目ツモ⑥pでツモ切り。
11巡目ツモ六mで打五mのリーチ。タンヤオトイトイ、ツモり四暗刻の④p四m待ち。
となっているとだ、前局もリャンメンでリーチ打っても親のペン3s待ちに打ち込みになった井出プロは、最後に聴牌打牌でドラも勝負しなきゃいけない手格好からはワンチャンの三mを切れずに現物の五m切りにあそこもなって、聴牌とれずになってたんじゃないかな?ってね。
となると、この井出プロの1人聴牌で流局となった局が、山井プロの1人聴牌で流局になっていたと。ツモスーの聴牌形を三者に見せ付けることも出来たと。
で、次局だ。
その聴牌形を見せられてたとして、南3局3本場。そして自分が鳴いて入れさせた聴牌。鳴いた直後に入ったリーチ。前局ツモスー聴牌の入っていた山井プロに自分の鳴きで聴牌を入れさせてしまった状況で、ペン7sを鳴いて2シャンテン、ドラの北も1枚浮いてて、トイツ落とし中の⑥pも1枚浮いてる。前々局には六mが井出プロのリーチに通ったかどうか分からないがアガり逃しもあったかもしれないという状況下で、瀬戸熊プロはこの局勝負にいくという判断に踏み切れていたのかな?ってね。処理し損ねてる⑥p、ドラの北を勝負して、アガりに迎えたのかな?ってね。
で、この局が山井プロの1人聴牌で流局だった場合、当然南3局4本場は存在しないわけで、山は同じなれど取り出し位置が違うのであの井出プロの一発ツモ裏1の満貫は発生せず、きっと“猛獣3人に囲まれて好調者井出がラスに沈む…”という構図が仕上がってたんじゃないかな~?ってね。
一つの事象が生んだ因果律が、また新たな事象と共に因果律を形成していく、いわゆる“流れ”が見て取れる対局、
選択・判断によって生まれた結果が次の局へと繋がっていって一つのストーリーを生み出すこの感じ、
こういうのが観てて一番好きなんですよねぇ~麻雀に限らず、野球とかの観戦でも
といった感じのことを、東1局からオーラスまで丸ごと取り上げて書き上げてたわけですw
こういうのを結果論で片付けちゃう人もいますが、自分はそうは思わない。
例えば、
【①③③⑥⑥⑦⑦⑧⑧6678】からツモ7sで聴牌して、打①pのタンピン一盃口高め二盃口に受けたけど、チートイのみの①p単騎でリーチしてたら一発ツモだったね!
とかいう、そんな選択は無いっていう選択肢を選んだ場合の結果について論じるのが結果論であって、あり得る選択肢に関して考察するのは意味あることだと思うんですよねぇ~( ´(ェ)`)
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ぷり