判断には基準が必要だが、決断は体でするもの。
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第30期鳳凰位戦、激動の二日目が終了しました。
エラーとファインプレーが入り乱れ、頭が混乱しそうですw
検証にはやはり牌譜付きでじっくりやらないと無理そうなので、今回は初見で思ったことをざっくりメモがてら書き記そうと思う。
●5回戦
東1局の親番で、瀬戸熊に打点の見込める手牌がくるも、伊藤に1000点で蹴られてしまう。そして次局。
7巡目に【22278③③④⑥⑧四六八 ツモ‐8s】の場面。ドラの③pがトイツ。東1局にも手が入っていたし、自分のツモで勝負しに行く手組みでいくのかと思いきや、タンヤオ仕掛けを考慮して打四m。
このリャンカンリャンカンリャンメンのニ向聴、形に自然ならリャンメン固定の8sツモ切りでリャンカンには触れずなわけで、この四m切りは完全に仕掛け寄りの思考による手組み。しかも先に四mを処理することによって七mの釣り易さを上げるという小細工も入ったような…。最高位戦の石橋プロとかがこう構えても何の違和感も感じないが、門前での自然な手牌進行によるツモあがりを逃さないようにするというのを大事にする人間の構えとしては、違和感しか感じない。
次巡、裏目で済ませていいのかという五mビキ。本来ならこれで三色は崩れたものの、リャンメンリャンカンの一向聴。
そして10巡目、⑦pビキ。最悪の69s待ちの聴牌逃し。
次巡ツモ9sで一発ないけど一発ツモ!というアガり逃し…。ここであがってるはずの手牌が、役無しのカン七m待ち聴牌って…。
で、直後親の伊藤がダブ東暗刻の四七m待ち聴牌。四mはリーチ者の現物。本来親っかぶりで終わってたはずの一局を助けられ、ゲンバリ一部オナテンで聴牌し、打点もダマで十分出あがり7700。
完全にやらかした~>< これ伊藤にアガられて無かったはずの親番が続行されてしまうと、もう完全に今日一日は死神DAYになってまうやん。(´д`lll)
と、ヒキ負けする未来しか見えていなかったんですが、なんと瀬戸熊が七mをツモあがり、結局同じ2000・3900Σ(・ω・ノ)ノ! 御見それいたしましたm(_ _ )m w
東3局。ドラ7s。瀬戸熊が三色ドラ1のカン八m待ちで先制リーチを放つ。そしてその宣言牌2sを親の藤崎がポンして無筋の四mを勝負し、タンヤオドラ1の現張りカン5s聴牌。そして次巡もってきた4枚目の2sを藤崎はカンせずツモ切り。結果、手の進んだ沢崎から5sが余り、ロン。藤崎がリー棒込みで3900の収入を得る。
ここね。これ。藤崎が親番とはいえリーチに対して無筋を切ってまで仕掛けてきた。ドラドラの良形聴牌ぐらいありそうな感じがするが、2sをカンせず。Aルールにおいてこのカンせずはかなりアレですよね。勝負する価値がある手で単純に瀬戸熊のリーチと捲りあいをする気なら現物でもあるからチャンカンもないし、カンドラも増えないし、ツモ増えてリンシャンでアガればプラス1ハン付くというメリットしかないカンをしない理由。捲りっこする気はないってことだよね。で、じゃ~なんで前に出てきたのか?脇からの出あがりを期待したから。ではそれってどんな待ち?リーチ者の現物…ってかなり読めるよね?
トータルトップ目で親番の藤崎に対し、このまんまと注文にハマった放銃は痛すぎるでしょ~。手恰好的には一向聴だけどさ、ドラもない、タンヤオも付かないピンフ形の手牌、これまで十段戦や最強戦でカッコイイビタ止めを魅せてきた沢崎プロだけに、この5sは切らないで欲しかった。
そしてこの注文通りのアガりで今日もまた忍者DAYになっちゃうよ~>< と思ってたら案の定、次局1本場に先ほど放銃の沢崎の目からハッキリ4枚目と分かるラス3sをツモあがられ、忍法メンホンイッツーツモの6000は6100オール。\(^q^)/オワター
で、完全に藤崎の独走体勢突入かと思いきや、オーラスを迎えて点棒状況は
瀬戸熊 37900
伊藤優 24000
藤崎智 34100
沢崎誠 24000
あれ~瀬戸熊プロが捲くってるぅぅぅ~∑(゚Д゚)
でも、終わってみての結果は、
まむたん沢崎トップ!? 瀬戸熊プロは沈み!? (-_\)(/_-)三( ゚Д゚)エッ…
南4局、仕掛けてた瀬戸熊が親リーの入る中で最後ポンテンとらずで沢崎にツモあがりを許し、
一本場は遠いホンイツ仕掛けに出た親の沢崎、伊藤からリーチが入ることによって妥協してホンイツは諦め聴牌を目指し、見事マンズ一面子を捉えて聴牌連チャンに成功。
ニ本場は伊藤のリーチが呼び水となり、仕掛けている沢崎にトップ目瀬戸熊が痛恨のオリ打ち。
三本場は瀬戸熊がチートイツの7s単騎で聴牌するも、仕掛けてる沢崎がペン7sツモあがり。
四本場はイッツー完成するもドラ単騎でのリーチになってしまった伊藤、これに対しテンコシャンコしてアガりを逃す沢崎、そしてチートイの9s単騎で追いかけリーチを放った藤崎に対し、瀬戸熊が一発ないけど一発放銃。
もうね、状態研究家のワタクシも頭グッチャグチャですわ w
●6回戦
東1局1本場、親番伊藤。【七八九⑦⑧⑨5666789】と三色ドラ1の47s5s待ちで聴牌。トータル少ないし、6000オールひきたくなるところをグっと我慢して闇で忍ぶ死神。そしてこれに飛び込んだのはトータルトップ目の藤崎。11600は11900.手恰好に惚れて溺れず、自分の状態も考慮したGOODなアガりをモノにする。
続く2本場、仕掛けたら前局ピンピンロクあがった親番なので当然警戒されてしまって仕掛け倒れになってしまう可能性の高いダブ東をきっちりスルーし、メンホン七対子の聴牌を入れる親の伊藤。そしてお見事ツモあがりで6000は6200オール。
初日出来の悪かった死神が、ここにきて輝きを魅せ始める
トータル大きなマイナスの伊藤がデカトップ目で、トータル大きくリードしてる藤崎がピンピンロク打ってラス目、実に面白くなってきた
が、終わってみると…
伊藤 41400 藤崎 37900 沢崎 35100 瀬戸熊 5600
瀬戸熊が1人沈み?! 忍者は浮きの2着Σ(=°ω°=;ノ)ノ なんじゃこりゃ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~∵:・ゞ(゚ε゚*)ブヒャ!
トップ目伊藤がメンホンのツモスー聴牌し、ドラ暗刻の沢崎に放銃とかね、もうね、この超人大戦争、Aルールなのに点棒の動きが激しすぎっ>< w
●7回戦
打って変わって穏やかな展開となった本日3半荘目。それだけに各プレイヤーの細やかな選択がポイントとなり、固唾を呑んで見守った1時間弱となりました。
こういう戦いの方が好きだな~個人的にはw
そしてまぁ~実力場となれば当然トップを取るのは我らが絶対王者、瀬戸熊直樹!わっしょ~いヘ(゚∀゚*)ノ
●8回戦
東3局、藤崎の親番。このシリーズ大きな手を含む親連が目立つ藤崎の親番だけに、白一鳴きで一段目から積極的に仕掛けていく瀬戸熊。
そしてソウズも234で仕掛け、この一向聴からの打牌選択。
【②③三三三四67】
暗刻ありリャンメンリャンメンならリャンメン埋っても縦重なりでも絶対リャンメン聴牌が組めるわけで、手順でこれは四m切り。
が、なんと瀬戸熊の選択は打6s?!
最後のインタビューで本人曰く最終形を強くしようと思ったといってたんですが、これ各色上の数位切ってて、下で2つ仕掛けたら、マンピンソウの原理と仕掛けと河から予測される数位で、ほぼ待ちが透けてて全然強くないわけですよね。
そして四m切っても絶対最後はリャンメンにはなるんだから、受け入れ枚数も優秀な打四mなんですよ、これは。それはもう手順なんですよね、これ。親の下家で仕掛けて捌きに行ってんだから、これ間違ってたらダメですよね、絶対。
が、藤崎がドラの①pをひき、④pが鳴けてニ五m四mの3面張で聴牌する瀬戸熊。なるほど、これがスーパープレイを狙った手順だったのか・・・と手のひらクル~ w
しかしやっぱりこれはマンズ下で待ってるのがド本命過ぎて、打ったらアホだろって後ろ指差されるぐらいの牌なので、ニmが浮いているが勿論切り出さない伊藤。
で、手順なら58s聴牌となっており、アガれていたのを逃した瀬戸熊。するとどういうことになるかというと、流されずに済んだ親番・藤崎の3900オールのアガりが生まれるわけだ。
もっと困ったことには、瀬戸熊自身が最後のインタビューでこれについて聞かれた時に「ボクの中ではアガり逃しじゃなかったんですけどねぇ~」と言ってたこと。
これを失敗と思えないようだと、ますます忍者が突っ走っちゃいますよね、残り2日…。くまった、くまった( ・(ェ)・)
南2局。ドラ3s。親番の伊藤、安くて愚形ながら一応役アリ聴牌が入っていたが、ド終盤にもう親番が残ってない沢崎からリーチが入り、一発目に6sを持ってくる。刺さってもドラじゃない方の安めだからと、刺さるリスクを冒してでも押す場合にはまだ押しやすい牌。これを通せば残るツモ1回。現在28800点で、この親番落としてもこの半荘の浮きは目指せる状況。しかしトータルでは藤崎と100pt以上離されており、一回一回の親番はかなり大事にしたいところ。
が、伊藤の選択はオリ。親権を放棄。
そして南4局、オーラス。ドラ九m。
海底で伊藤は形式聴牌の為に、藤崎がマンズに染めてて親にも無筋の九mをツモ切り、藤崎と瀬戸熊からロンの声。藤崎の頭ハネで対局終了となった。
どんだけ場が見えてねぇ~んだよ、おい!と真剣に見てた視聴者は全員ツッコんだことだろう。w
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第30期鳳凰位決定戦 8回戦終了時ポイント
藤崎 +98.4
沢崎 -12.6
瀬戸熊 -20.6
伊藤 -65.2
さらにリードを広げた忍者。1人プラスで2位と100pt以上の差をつけた。
昨今の雀王決定戦や最高位決定戦ではこういうドーーンと1人リードされて最終日を迎えてるのを結構見ましたが、未だ追いかける側が捉えた試し無し。それだけトッププロ同士であっても、暗黙の了解による包囲網は難しいということだ。
そんな高い次元の麻雀を、連盟最高峰の戦い鳳凰位戦の対局中に眠くなったとか抜かしてるまむたんと、心が折れたとか言っちゃってる死にかけを引き連れて成し得るのか、クマクマ直樹!?
つまんない最終日にしない為にも、絶対3日目頑張ってよね、お・三・方!
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ぷり