第11回モンド王座決定戦 ♯2

一見ミス無く打てたと自分では思っていてもさ、負けた対局には必ず細かいミスがあるんだよ。局面理解の深さも含めてね。

負けには負けの理由があるんだよ。

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「第11回モンド王座決定戦」　第２戦

対局者：

村上淳 (モンド王座)

魚谷侑未 (女流モンド)

山井　弘　（モンド杯）

前原雄大 (名人戦)

実況：土屋和彦

解説： 馬場裕一　梶本琢程

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王座決定戦　第２戦

起家から　　前原　　山井　　村上　　魚谷

東１局　　親：前原　　ドラ：三ｍ

５巡目に山井から切られた白を、親番前原がポン。ドラの３ｍ待ち、カンチャンテンパイ。

そして巡目は進み、中盤４枚目の五ｍをひいて、三六ｍ変化。

１２巡目、山井プロが平和高め三色のテンパイでリーチ。高め八ｍは場に２枚自分で１枚で目に見えて薄い。そして安め五ｍは前原プロが４枚使い。残り山１だが、高めの方が生きている！

次巡、浮いていたドラにドラ表示牌がくっつきテンパイが入った魚谷。一四ｍ待ちで追いかけリーチ！

しかしそのリーチを受けた直後、高めドラの方をツモアガる前原。リー棒２本のオマケ付き１０００オール。

東１局１本場　　親：前原　　ドラ；２ｓ

平和のみ六九ｍ待ちでテンパイを入れた魚谷。１２巡目と巡目も深く、ドラも見えていない。六ｍも九ｍも親の現物だけに、このリーチ判断は難しいところか。

魚谷の選択はリーチ。攻め姿勢を見せた！

しかし１４巡目、親番前原がドラの２ｓを暗刻にしてのタンヤオテンパイ。ニ五ｍ待ちで追いかけリーチを放つ。

待ちの良さは互角。しかし打点が格段に違う…。

が、この捲り合いを制したのは第９回モンド王座・魚谷侑未！700･1300は800･1400と収入は小さいながらも、前原の6000オールを阻止できたと思えば、その価値はデカイ。

東２局　　親：山井　　ドラ:三ｍ

９巡目、村上からツモ切られた八ｍをチーしてタンヤオのカンウーピン待ちテンパイを入れる魚谷。場に５枚目の五八ｍとなればやむなし。しかし前原からツモ切られた５ｓをポンして⑥ｐ⑦ｐ待ちへ変化。これならば待ちとしてはそこそこ戦えそう。

しかしこの５ｓポンでドラ２の村上にテンパイが入り、カン８ｓ待ちでリーチ。

前原がリーチ者村上の筋を追い、①ｐ切り。これを親番山井がチーしてホンイツテンパイ。⑥ｐ切れば高め④ｐでイッツーの親満テンパイとなるが、⑥ｐは魚谷のロン牌。ここで山井は打点的誘惑に負けず、⑨ｐを切っての④⑦ｐ待ちに取る。

「そしてよく堪えた！」とご褒美⑦ｐをツモアガリ、山井弘、ホンイツ發の２０００オール！

東２局１本場　　親：山井　　ドラ：７ｓ

白ポン、８ｓチーの魚谷がペン③ｐをツモアガリ、500・1000は600・1100。親の連チャンストッパー、シャーク魚谷。本手は決まっていないものの、良い感じで打ててると好感触か？！

東３局　　親：村上　　ドラ：７ｓ

サンメンチャンリーチを放った前原が一人テンパイで流局。村上、親権維持できず。

東４局流れ１本場　　親：魚谷　　ドラ⑥ｐ　　供託１

親番魚谷、２巡目でチートイツの一向聴。

４巡目　四四五五④④⑦⑧６７７發發　ツモ③ｐ

保留にしてきたが、ここで遂に面子手か七対子かの選択を迫られる魚谷。

發のトイツに手を掛け、シャンテン数は落ちてもアガリまでの道を追い、面子手へ。

９巡目、魚谷からツモ切られた２ｓをポンして、前原がタンヤオの一向聴。

その後テンパイするも、⑨ｐがフリテンとなっている⑥⑨ｐ待ち。

終盤、２ｓがポンされているものの、平和高め一盃口の２５ｓ待ちでリーチを放つ村上。

直ぐ様タンヤオ高めドラのテンパイを入れた山井が追いかけリーチ。

この２軒リーチ、勝ったのは…

タンヤオ高めドラのフリテン辺⑥ｐ待ちの前原雄大！三色も付いて、1000・2000は1100・2100のリー棒２本、そして自分が前局出した供託も１本付きの７３００点の収入ＧＥＴ！

相手に「それツモるかぁ・・・」という精神的ダメージを与えるアガリをさせたら前原プロが日本一でしょうね、間違いなくｗ

ここまでのポイント状況

前原34,3　　山井25,0　　村上16,5　　魚谷24,2

南１局、編集入って流局。前原、山井の２人テンパイ。

ＯＰ長すぎて、カットが増えるのはどうなんでしょうね、これｗ

南１局１本場　　親：前原　　ドラ：２ｓ

９巡目、配牌が微妙な感じだった村上が最初にテンパイ。五八ｍ待ちか、５ｓ６ｓ待ちか、待ち取り選択も残り、いずれにせよ役無しドラ無しの安手。ということで、もう１変化を見て五ｍ切り。六ｍひいての高め一盃口変化よりは、八ｍひいて７ｓひいての６７８、５ｐひいて７ｓひいての５６７、三色の変化を見ての一打か。

同９巡目、魚谷。直前にロン牌五ｍを村上に打たれたカン五ｍ待ち。一盃口の役有り。これを一旦ヤミに構え、１巡回してリーチ。

そのツモ切られた宣言牌をチーして、タンヤオ高め三色のテンパイを入れる前原。１５００か２９００のテンパイでリーチと捲り合いするぐらいなら、この４５６・５６７両睨みの一向聴形でメンゼンのまま戦いたいって思っちゃうけど、ツモ切りリーチな分、打点ではなく良形テンパイという部分を評価して捲り合いに行けるということか。それともこれが即リーの次巡でもテンパイ入れたのか？…まぁ速度合わせでテンパイ入れそうですね、殆どの人はｗ

リーチの現物⑦ｐ、これを掴んだ仮テン中の村上であったが、親の仕掛けを受けてこれをしっかりブロック。この辺は見てても安心感がありますよね、村上プロは。

子のリーチ、親の仕掛けに割って入るは、ノーブレーキ山井弘。リーチ者からツモきられたドラの２ｓをポンしてイーシャンテン。

しかーし、この鳴きで五ｍが魚谷の下へ！リーヅモイーペーコードラ・・・ウラウラ！？

見事、魚谷がこの手のＭＡＸ3000・6000のアガリを捉えた！

前原プロがチーテン取らずとしていると、ドラの２ｓは村上プロに入り、１４ｓ２ｓで追いかけリーチを放ち、一発で魚谷プロが１ｓを掴み、メンピン即ドラの８０００放銃だったと。そして初戦トップの魚谷がラスをひく分には３人が嬉しいし、前原プロ自身も親っかぶりをせずに無傷で親を落とせていたと。いや～紙一重の攻防でしたなぁ～てへぺろっ

それにしても、ここまでこの半荘魚谷プロのアガリは全て１本場でのツモアガリ。これには“一本場の女王”というアビリティーを身に付けている疑惑が生まれますねぇ～ええ、ええ。

生まれるかぁ！o(ﾟﾛﾟ┌－－－－－－－－θ☆ﾉﾟﾛﾟ)ﾉ

南２局　　親：山井　　ドラ：發

先制リーチは親番山井。１０巡目に③ｐと南のシャンポン待ちでリーチ。

直後村上。ドラの發を重ね、メンホンチートイドラ２の一向聴。打牌候補は①ｐ③ｐ⑤ｐ南の４種。内２牌が親リーのロン牌という…ｷｬｰ

そして筋の③ｐを切って、一発放銃。リーチ・一発・裏無しでサンキュー！

南２局１本場　　親：山井　　ドラ：⑧ｐ

南白仕掛けた前原、ホンイツのカン３ｍ待ちでテンパイ。そしてその三ｍをツモアガリ、役役ホンイツの2000・4000は2100・4100のアガリとなった。

南３局　　親：村上　　ドラ：①ｐ

８巡目、前原プロが①④ｐ待ちで先制リーチ。①ｐドラ、④ｐタンヤオ、高め安め無し！

そして三段目に自身で２枚使いの方の④ｐをツモアガリ、メンタンピンツモイーペーコーの2000・4000。オーラスこの半荘２着目の魚谷の親番の前に、大きな加点となった。

南４局、リーチを掛けた魚谷プロ一人テンパイで流局。

南４局１本場　　親：魚谷　　ドラ：六ｍ

４戦のスプリント勝負。オカ有り。２連続トップは優勝者をほぼ決めてしまう感じになってしまうので、魚谷のトップだけは３者共通意識として阻止したいところ。

この半荘ラス目の村上、手牌が悪いことも相まって、この局は完全に絞りに回る。

対局を終わらせようとタンヤオ仕掛けの前原。仕掛け返す魚谷。

終盤、前原が切った⑥ｐを仕掛けて魚谷がテンパイ。タンヤオドラ２の２５ｓ待ち。

そしてそのテンパイ打牌五ｍを仕掛けた前原。三ｍ切ってカン４ｓ待ちか、５ｓ切って３ｓ単騎か、３ｓ切って５ｓ単騎か。三ｍは、ポン出し後とはいえ、最終手出しの傍。一方ソウズも、⑥ｐポンの前の手出しが６ｓ。どれも切りずらい。ピンズの１面子落として降りる手もあるが、それだと魚谷一人テンパイ濃厚で、４０００点差がチヂマール。この難しい選択、前原が選んだ牌は…５ｓだった。

デバサイ、ゴッパーはロクイチ、プラス自分で前局出した供託も回収。“一本場の女王”らしい見事なアガリ！

そしてこの局絞りに回って前原のアガリを待っていた村上からすれば、「何してくれとんねん！」と、「そこに打ったらアカンやろ！」と激おこぷんぷん丸か？！

南４局２本場　　親：魚谷　　ドラ：中

トップ目に立ったものの、アガリヤメが無い以上、ドンドン加点していきたい魚谷。しかしニ向聴から手が進まない。

そんな魚谷の下家でポンポンチーの４センチテンパイを入れる前原。止めることに意味もない魚谷からロン牌もツモ切られ、ダブ南のみ、2000は2600のアガリで再逆転トップとなった。